外科とプロサッカー選手の渡欧の違い


最近、多くの日本サッカー選手が海外に移籍して、活躍している。
僕もそんな勢いで渡欧した。
しかし現実はそんなに甘くはなかった。

まず、根本的な違いとして、個人のスキルが求められるかどうかである。
サッカーは、個人のスキルで飯が食っていける。むしろそこを買われて移籍している。

外科の世界では、もちろん外科医の技術に差はあるものの、個人差は非常に少ない。ある程度の経験がある外科医になれば、約90%の手術は結果に差が出ない。そこまで外科手術は発達したのである。
また外科手術の細かい結果の差を出す、尺度もないため、個人の技術は表だって出てこないのである。

僕自身、他者に負けない技術や知識はあると自負しているが、そのような状況であるため、一般の外科医の中に埋もれてしまったのが現状であろう。

ヨーロッパは移民が多く、法的な規制が強い。もっと大きな問題は、地元の人が移民を毛嫌いする気持ちの方が大きいと感じる。確かに、その地方の言葉を話せない人に自分の体を切られるのには、抵抗を感じるのが普通だろう。


サッカー選手と外科医とは、当たり前だが全然違うのである。そもそも僕は手術の勉強のために来ているのだが。

35歳、医師、ゼロからのドイツ語、B2までの道のり ②

次に、私が使用した参考書を紹介したいと思います。

 

「しっかり身につくドイツ語 トレーニングブック」 森 泉 著

 

ドイツ語の基本文法を身につけるために、この本を利用しました。

この本の利点は

  • 日本語からドイツ語に訳す問題を基本構造としている。
  • 問題量が多い。
  • 文法の説明が簡潔で、表も多いため、非常にわかりやすい。

 

この本では、日本語から自分でドイツ語を組み立てることを基本としています。そのため最初は大変です。私もはじめは、問題を解いてもほとんど白紙に近い状態でした。仕方なく、日本語とドイツ語の照らし合わせから始めました。

めげずに続けて、徐々に慣れてくると、文法に伴って単語が身につきます。

 

単語は意味だけでなく、性も勉強しなければならないのがドイツ語の宿命です。

単語の性を文の中で覚えることができるようになります。

 

例えば、電車という意味のZugですが

電車という単語を使おうと思うと、「電車を使って○○へ行く」という形で使われるでしょう。そのため、「der Zug(1格)」と覚えるのではなく、「mit dem Zug(3格)」というフレーズを暗記する方が得策です。

 

言語を学ぶ上で、文法を無視するわけにはいきません。単語の性や格変化など、ドイツ語の難しい文法を目の当たりにして挫折するかもしれませんが、仕方ありません。

しかし、慣れるとドイツ語は非常に規則正しいことに気付くはずです。

 

これを2周しました。さらに、間違えた箇所や難しい項目については、再度解き直しました。

 

ドイツ語の1つの特徴は、動詞に前綴を置くことで、意味が大きく変わったり、微妙に変わったりすることです。これは、勉強する人にとっては、非常に煩わしいように感じます。しかし逆に言えば、事象や情景の描写や感情表現が非常に繊細に描きだすことができるのです。

 

そのため、ドイツ語圏から多く哲学者(カント、ヘーゲルショーペンハウアーカール・マルクスニーチェ)や文学者(トーマス・マンフランツ・カフカ、ヨハン・ゲーテリルケ、グリム兄弟)が輩出されたのでしょう。

 

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海外における心臓血管外科の外来


こちらの国での外科医が行う外来について紹介します。

専門医を取得すると、自分の担当患者をもつようになります。その患者に対しては、自分が全責任を負います。手術日程を組み、手術を行います。

手術が終わり、退院するとすぐに内科(ホームドクター)にかかるようになります。そのため、傷の細かな手当てを含めたフォローもホームドクターが行います。

外科医は外来で経過観察しかしません。
なので、薬などの処方も一切しません。
手術して半年後に検査の結果を見せに来るだけです。あとは簡単な診察と雑談を行って終わりです。

術前の患者さんは病状の説明を行いますが、簡単な説明だけです。

週に1日外来日があって、
新患2人、術後3人ほどみて外来は終わりです。

この制度の最大の利点は、外科医が手術に専念できるということです。外来をしても手術はうまくなりませんし、ホームドクターの仕事を奪ってしまい、連携がうまくとれません。また外科治療が必要な患者の対応が遅れたりして、外科医本来の業務の妨げになるでしょう。


もちろん、海外の方法や考え方を鵜呑みにはできません。しかし参考になることも多いです。
外科医の診療の仕方について、今後見直さなければならないと考えさせられました。

写真は外来の部屋ですf:id:herz-in-graz:20200203010236j:plain

35歳、医師、ゼロからのドイツ語、B2までの道のり ① 

留学を思い立ち、ドイツ語の習得を始めました。

 

その勉強方法をまとめました。

 

まず、日本に居ながらドイツ語に毎日触れる習慣が必要だと考えました。

もちろん、自分で本を買い、CDを毎日聞くという方法もあるでしょう。しかし、自分をそこまで強制することはできません。一応、医師として土日を含めて毎日の勤務がありますし、家に帰れば、子供がいてとてもそんな時間は取れません。

強制的にドイツ語を聞くために、私が用いたのは、

NHKラジオの「まいにちドイツ語」でした。

 

私の基本的なスタンスは

  • 毎日聞く
  • 毎月テキストを買う
  • キーフレーズ1文をノートに書く

 

平日朝7:00にラジオ放送が開始されます。時間に余裕のある時は5-10分前に一度テキストを読んでおきました。講座の時間はとにかく、テキストを開き、集中して取り組むことにしました。(幸い、この時間帯は妻と子供はまだ寝ている時間でした。)

 

当直の朝は、朝の業務を7時までに終わらせ、机の前に座りました。もちろん毎回はできませんでしたが。

 

NHKの受信料を払っていれば、NHKのホームページからオンデマンドでいつでも聞けるのですが、後に回しにしていると、だいたいできません。特に夕方にやっても、私の場合は効果がないと感じました。

 

また毎月テキストを買いました。(毎月買うという行為によって、「せっかく買っているのだからやらないと」という気持ちになります。)

 

ラジオ講座では一日に1つ、キーフレーズが出てきます。それは専用のノートにドイツ語文と日本語文を書き込みました。暗記とまではいきませんが、何度か復唱しました。

 

講座は半年で終了します。初めはABC(アー、べー、ツェー)123(アイン、ツバイ、ドライ)から始まり、半年で結構文法的にも、内容的にも進みます。接続2式まではいきます。半年後は、もう一度ABCからです。

 

こんな感じで、毎日やると少しずつではありますが、耳が慣れ、ドイツ語への抵抗が少しずつ薄れていきます。

 

②に続く。

テレビ取材

https://dnevnik.hr/vijesti/hrvatska/od-pocetka-do-kraja-smo-svjedocili-transplantaciji-srca---588960.html

地元のテレビが、今見学に来ている病院にテレビ取材に来ました。

少しだけ映ってる?と思います。
探して見てください!

ザグレブ

今日、クロアチアザグレブに移動しました。

 

エコノミークラスで予約していたのですが、オーバーブッキングのためビジネスクラスにアップグレードされました!

 

超快適!!!

 

強いて言えば、隣のおじさんが少しスパイシーな香りがしたのが残念でしたが、まあよしとします。

 

幸先のいい留学の再スタートが切れた気がします。

ドイツ語テスト

先日も書きましたが、

オーストリアのドイツ語の語学テストÖSD
B2というレベルに合格することが出来ました。

かなりの時間と大金を注ぎ込んだので
安堵でいっぱいです。

今一番したいことは、僕の同級生の瀬○君に
この合格を自慢することです。

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